おすすめの診療予約システムを選んで診る│ヨヤクノミカタ

診療予約システムの予約データで経営分析

診療予約システムを導入し、電話や紙の予約台帳から解放された。
多くのクリニックにとって、ここが一つのゴールに見えます。しかし、予約システムに日々蓄積されていく「予約データ」は、使い方次第でクリニックの経営を一段引き上げる材料になります。

本ページでは、予約のデジタル化を「受付の効率化」で終わらせず、溜まったデータを経営改善につなげる視点を解説します。まず見るべき3つの経営指標を整理し、それぞれをどんな改善アクションにつなげるか、そして分析に強い予約システムをどう選ぶかまでを、予約システムの目線でお伝えします。

予約データを「見る」だけで
終わらせない

デジタル化の次のステップは
「データ活用」

予約システムを数年運用していれば、曜日別・時間帯別の予約状況、キャンセルの発生状況、患者ごとの来院履歴など、膨大なデータがすでに蓄積されているはずです。
ところが、その多くは「予約を受け付ける」目的で使われるだけで、経営判断の材料としては活用されないまま眠っているケースが少なくありません。デジタル化の本当の価値は、この蓄積データを次の一手に変えるところにあります。

感覚経営から
データに基づく意思決定へ

「なんとなく水曜の午後は空いている気がする」「最近リピートが減った気がする」——こうした感覚は、しばしば実際のデータとズレています。
予約データを指標として可視化すれば、思い込みではなく事実に基づいて、予約枠の配分やスタッフのシフト、集患施策を判断できるようになります。まずは「どの指標を見るか」を決めることが出発点です。この記事では、稼働率・キャンセル率・再診率という3つの指標を軸に、それぞれを具体的な改善アクションへどうつなげるかを順に見ていきます。

予約システムで見るべき
3つの経営指標

予約稼働率
(予約枠の埋まり具合)

予約稼働率は、用意した予約枠がどの程度埋まっているかを示す指標です。おおまかには、実際に予約が入った枠数を、用意した予約枠数で割ることで把握できます。
稼働率が低すぎる時間帯は集患が不足している可能性があり、逆に常に満枠の時間帯は、本来受け入れられたはずの患者を逃している機会損失や、患者満足度の低下につながっている可能性があります。曜日別・時間帯別に稼働率を見ることで、どこに空きがあり、どこが過密なのかが一目でわかります。たとえば「木曜午前は常に満杯だが、火曜午後は半分も埋まっていない」といった偏りが見えれば、枠の再配分やスタッフ配置を見直す手がかりになります。

キャンセル率
(無断キャンセルを含む)

予約に対してどれだけキャンセルが発生しているかを示すのがキャンセル率です。特に無断キャンセルは、空いた枠を埋め直せないまま診療機会を失うことにつながります。
キャンセルが多いと、スタッフの配置や診療計画に無駄が生じ、収益にも影響するため、まずは自院のキャンセル率を把握することが改善の第一歩です。具体的な対策は無断キャンセル対策もあわせてご覧ください。

再診率・継続来院率
(患者定着の度合い)

一度来院した患者が、その後も継続して受診しているかを示すのが再診率・継続来院率です。
新規集患にはコストがかかるため、すでに来院した患者の定着率を高めるほうが、経営の安定には効果的とされています。定期的な検査や治療の継続が必要な患者が離脱(フェードアウト)していないかを、来院履歴から把握することが重要です。予約システムに蓄積された「最終来院日」や「来院回数」を手がかりにすれば、しばらく受診が途絶えている患者を洗い出し、フォローの対象として捉えることができます。

指標を
改善アクションにつなげる

曜日・時間帯別の可視化で
予約を平準化する

稼働率を曜日別・時間帯別に可視化できれば、混雑している枠と空いている枠が明確になります。
空いている時間帯へ予約を誘導したり、混雑する時間帯のスタッフを手厚くしたりと、予約の偏りをならす「平準化」によって、待ち時間の短縮と受け入れ効率の両立が図れます。予約方式そのものの選択も平準化に影響するため、時間帯予約と順番待ちの違いもあわせて検討するとよいでしょう。

リマインドで
無断キャンセルを抑える

予約データをもとに、予約前日や当日にSMS・LINE・メールなどでリマインドを送ることで、患者の予約忘れによる無断キャンセルを減らせます。
電子的なリマインドは、受診率の改善や無断欠席の抑制に一般的に有効とされており、空き枠の損失を抑える基本的な打ち手です。通知の仕組みは診療予約システムのLINE機能で詳しく解説しています。

セグメント配信で
再診・定期検査を促す

患者の属性や予約履歴、前回の来院日などで対象を絞り込み、必要な患者にだけ案内を届ける「セグメント配信」も、データ活用の有効な手段です。
たとえば、前回の来院から一定期間が空いた患者にだけ定期検査の案内を送るといった使い方をすれば、離脱を防ぎ、再診につなげられます。全員への一斉送信ではなく、必要な人に必要な案内を届けることがポイントです。

ただし、配信を行う際は法令面への配慮も必要です。登録患者へのLINEやメールであっても、受診を促す内容は「医療広告ガイドライン」の規制対象になり得るため、効果を断定するような表現や誇大な表現は避け、自由診療の案内では費用やリスクの明示といった要件にも注意が必要です。また、診療履歴をもとに案内を送る場合は、その利用について、あらかじめ初診時などに患者へ利用目的を伝え、同意を得ておく運用が望まれます。詳しくは自院の状況に応じて確認するとよいでしょう。

予約データと会計・カルテを
紐づけて収益で見る

予約データ単体だけでなく、電子カルテや会計データと連携させることで、「どの診療メニューが・どの時間帯に・どれだけの収益を生んでいるか」まで踏み込んだ分析ができます。
予約の埋まり具合を、来院数だけでなく収益と結びつけて見ることで、単価の高い診療にリソースを配分するといった経営判断につながります。連携の仕組みは診療予約システムと電子カルテ連携をご確認ください。

分析に強い予約システムの
選び方(選定チェックリスト)

予約データを経営改善に活かしたいと考えるなら、システム選定の際に以下の観点を確認しておくとよいでしょう。
自院がどの指標を重視したいかに応じて、必要な分析機能が備わっているかを見極めることが大切です。

可視化・分析の観点

予約稼働率やキャンセル率を、曜日別・時間帯別・診療メニュー別に可視化できるか。
その結果をグラフなどのダッシュボード形式で表示し、経営会議などで使える形で確認できるかを確認します。数値が一覧できるだけでなく、傾向をつかみやすい形で出力できると、改善の議論がしやすくなります。

集患・再診促進の観点

患者属性・予約履歴・最終来院日などでセグメントを絞り込み、リマインドや検査案内を配信できるか。
無断キャンセルを抑えるリマインド機能と、再診を促すセグメント配信機能が備わっているかは、患者の定着に直結する重要なポイントです。

データ連携の観点

電子カルテや会計データと連携し、予約データを収益と紐づけて分析できるか。
予約という入口のデータだけで完結させず、診療・会計まで含めた一連のデータを統合して見られるかどうかが、踏み込んだ経営分析ができるかの分かれ目になります。自院に合った総合的な選び方は診療予約システムの選び方もご覧ください。

ニーズ別
診療予約システムおすすめ3選

診療予約システムは、患者様の利便性向上と医院の業務効率化を同時に叶える強力なツールです。
ここでは数あるシステムの中から、自院に合ったものを選べるよう、ニーズ別に厳選した3システムをご紹介します。

予約の取りこぼしを防ぎ、集患力を高める
予約しやすい導線を整え
集患力を高める
メディカル革命 byGMO
(GMOリザーブプラス)
メディカル革命HP
引用元:メディカル革命 byGMO HP
https://medical-reserve.co.jp/
おすすめの理由
  • 時間指定や順番待ちなど、診療科目に合わせた柔軟な予約管理に対応。待ち時間のイライラを解消する予約方法を提供することで、予約の取りこぼしを防ぎます。
  • GoogleMapやLINE連携で患者が普段利用するツールから直接予約が可能です。思い立った時にスマホからすぐ予約できるため新規患者の獲得とリピーター率の向上を実現し、集患をサポートします。
電子カルテ一体型でシームレス運用を実現
電子カルテ一体型で
シームレス運用を実現
デジスマ診療
(エムスリー)
デジスマ診療HP
引用元:デジスマ診療HP
https://digikar.m3.com/digisma
おすすめの理由
  • 診療予約と電子カルテが一体化したシステムのため、予約情報が直接カルテへ反映されます。受付スタッフによる二重入力の手間がなくなるため、業務効率が大幅に向上します。
  • 初期費用0円、月額17,380円(税込)〜とリーズナブルな費用感で導入可能。コストを抑えつつ、基本機能が搭載された予約システムを利用できます。
自院の運用に合わせて一からのシステム構築
自院の運用に合わせて
一からのシステム構築
ドクターキューブ
(ドクターキューブ)
ドクターキューブHP
引用元:ドクターキューブHP
https://jtc.doctorqube.com/
おすすめの理由
  • 既製品に運用を合わせるのではなく、クリニック独自の診療フローや複雑な予約ルールに合わせてシステムをオーダーメイドで構築できます。
  • 院内サーバー(オンプレミス)運用で外部ネットワーク環境に左右されないため、万が一の通信障害時でも診療継続が可能。患者データを自院で安全に管理できる点も安心です。